アウトドアクッキング
 
牛乳パックの活用法
【炊き付け】
1リットルの牛乳パックは乾かして使うと、蝋(ろう)引きになっているので燃料として最適です。火付き、火力とも高いので、小さくたたんでカバンの中に入れておけば、雨の日や焚き付け用の木っ端がないところでも、簡単に焚き付けができます。
【まな板】

キャンプ用に市販のまな板を持っていかなくても、牛乳パックを持って行けば立派なまな板になります。使った後も洗わずに、そのまま火の中に入れて燃やしたり、捨てたりできるので片付けも簡単です。牛乳パックを何枚か持って行けば、いつも清潔なまな板を使うことができます。

【オーブン】

燃料としても使える牛乳パックはオーブン代わりになります。
例としてホットドッグの焼き方を説明します。
まず、野菜やソーセージをはさんだパンをアルミホイルで巻いて、1リットルの牛乳パックに入れます。次に牛乳パックごと焚き火の中に放り込み、パックが燃え尽きるのを待ちます。あとは牛乳パックが燃えてアルミホイルがでてきたら、香ばしいホットドッグの出来上がりです。お好みでケチャップやマスタードをかけてお召し上がりください。

 
ダッチオーブンとは        
ダッチオーブンはフタ付きの鋳鉄製の鍋。アメリカ西部開拓時代に旅の生活の中で培われてきたものだと言われています。オランダ人の行商人が開拓時代のアメリカに持ち込んだのがその名前の由来だとか。
ダッチオーブンは熱伝導性の低い鋳鉄製なので、食材を焦がすことなく熱を加え続けることができ、また、重いフタでしっかり密閉することによって、圧力鍋のような効果が得られるのです。つまりダッチオーブンは、「焼く・炒める・煮る・蒸す・揚げる・・・」といった、たいていの調理法がこれひとつで出来てしまい、しかも簡単ですごくおいしい出来あがりという優れものなのです。
 
ダッチオーブンを使う前に
ダッチオーブンは買ってきてすぐに使えるわけではありません。鉄の表面に油をなじませて皮膜を作り、焼きを入れて鍛えてあげる作業が必要なのです。これをシーズニングと呼びます。最初にこのシーズニングをすることによって、焦げにくく、錆びに強いダッチオーブンになり、お手入れも楽になるので、手間のかかる作業ですが、念入りにしておきましょう。
【シーズニング手順】
@ 出荷時にサビ止めのワックスが塗られていますので、まずはワックスを洗い流しましょう。鍋の内側と外側、そしてフタもきれいにスポンジかタオルを使い、水かお湯で洗い流します。この時、洗剤は使わないで下さい。洗い終わったらタオル等で水分を拭き取り、乾かします。
A フタの表裏にクッキングペーパーなどを使ってオリーブオイルを薄く塗り、火にかけます。弱火でじっくりと熱するのがコツです。煙が出なくなるまで熱したら、油を拭き取ります。これを2〜3回繰り返してください。終わりましたら、自然に冷まします。この時、風があたったり、水がかかったりしないよう注意して下さい。
B 鍋の本体もフタと同様です。全体にオリーブオイルを薄く塗り、火にかける作業を2〜3回繰り返して下さい。1ヶ所に集中せず、鍋を回しながら全体を焼くようにしましょう。
C 鍋を冷ましたら、鉄のにおいを取るために、ねぎやしょうがなどの香りの強い野菜を入れて炒めます。炒め終わったら、野菜を捨て、古い油を拭き取ります。これも2〜3回繰り返してください。
D 最後に新しいオリーブオイルを塗り、なにも入れずに火にかけます。煙が出なくなるまで熱したら、油を拭き取り自然に冷まして作業完了です。
   
ダッチオーブンの手入れ
ダッチオーブンはとてもデリケートです。お手入れを怠ると、錆びつきの原因になるので、しっかりと行いましょう。
お手入れ手順】
@ 使用後は食材を鍋に残さないようにしましょう。冷めてしまうと酸化が始まり、錆びつきの原因になります。冷めないうちに食材を取り出し、お湯を張っておきます。この時、急に冷水を入れるとひび割れや破損の原因になるので注意が必要です。
A お湯を張った鍋を火にかけます。しばらくすると焦げ付きがやわらかくなって浮いてきます。こびりついている汚れは、ササラや木のヘラで落とします。洗剤を使ったり、金属たわしを使うのは厳禁です。せっかくのシーズニングが台無しになってしまいます。
B この段階で焦げ付きが落ちない場合は、そのまま火にかけ続け、焦げ付きを炭化させてしまいましょう。その後、木のヘラなどでこすると、意外にポロッと落ちます。
C 洗い終わったら、よくすすいで再び火にかけ、水分を飛ばします。フタと鍋は別々にかけましょう。
D ダッチオーブンが熱いうちに、オリーブオイルを全体に薄く塗ります。あとは自然に冷ましてお手入れ完了です。
※ ダッチオーブンを保管する時は、湿気がこもって錆びるのを防ぐため、丸めた新聞紙を鍋の中に詰め、フタと鍋の間に割り箸をはさんで隙間をつくっておきます。乾燥した風通しの良い場所に保管しましょう。